昨年より建設していた3箇所の有機資源センターの一つが完成し、この度完成見学会が行われました。この施設の事業費は4億7千万円あまり、3箇所合計の総事業費は18億7千万円以上になります。新発田市の有機資源に対する意気込みと期待が伺われる施設です。
この施設は畜産農家より出る畜糞を持ち込み、撹拌しながら発酵させ、約3ヶ月かけて良質な堆肥を生産し、出来た堆肥を田んぼや畑に散布することにより、美味しく、安心して食べられる、安全な農産物を生産することが出来るようになります。また家庭や学校給食から出る食品生ゴミも別ラインで発酵堆肥化し、良質な堆肥に生まれ変わります。
今まで産業廃棄物だったり、燃やしていた資源が堆肥として生まれ変わるのです。
昔、どこの農家でも堆肥を作っていました。稲わら籾殻などを畜糞と混ぜて積み上げ、時間をかけて堆肥に仕上げ、それを田畑に撒いて肥料としてきたのです。時代と共に化学肥料が堆肥に変わり、堆肥を撒く農家が無くなってしまいました。しかし「作物を作るには何かが足りない」ことは分かっていたのです。良質な農産物を生産するには堆肥が必要なことは知っていたのです。しかし、昔のように堆肥を作れない、散布できないジレンマがありました。
時代の流れと共に忘れてきた大切なものを、この施設でようやく呼び戻すことが出来るようになりました。
私もここで生産される堆肥を、田んぼに散布していく予定です。関連記事 |