今年も10月3日に稲刈りが終り、籾摺り作業も10月12日に終わり収穫作業全てが終了しております。
例年であれば収穫が終わった安堵感と喜びがあるのですが、今年はそう喜んでいられないようです。全国的な米余りが深刻で、新潟県でさえ18年産米が6万トンも売れ残っていると聞いています。
今まで生産調整で約3割の田んぼに米を作らず、需給調整に参画してきたのですが、それは何だったのでしょうか?ここに来て米余りが予想をはるかに超えた深刻さになっています。
米余りの理由は様々ありますが、何んといっても最大の原因は米を食べなくなったことではないでしょうか?小麦を原料とする粉を加工した食材にかなり移行しているようです。
米のように粒を食べる食文化は衰退をたどるのでしょうか?日本人は昔から粒を食べる人間だったのですが・・・。
今年の春から新たな農業政策が打ち出され、担い手と言われる専業農家と生産組織に農地を集積して、新たな農業形態に変化していく元年だったはずです。しかし、このような状態では、その改革すらおぼつかないでしょう。
このままでは日本から米作り農家がいなくなる可能性さえあります。農業も職業の一つです。採算割れするような職業は誰もしなくなるのは当たり前です。
日本から米作りが無くなってもいいのか、輸入さえすればいいのか、農地が原野と化してもいいのか、が問われていると思います。
農業は農産物を生産するだけでなく、国土の保全、風景の維持、日本人らしさの原点などまで包括した職業です。
農家のみならず消費者の皆さんも一緒に考えていかなければならない時に来ています。
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