その32  一年の成果  06.10.24
                                      目次へ戻る
コンバインによる稲刈り 普通はこのように真ん中からは刈りません。

 米つくり農家にとって9月、10月は特別な月になります。一年の集大成である稲刈りの時期になるのです。

 春から、それもまだ雪の残る3月より準備に入り、種籾を目覚めさせる作業から始まり、育苗、田起こし、代掻き、田植えなどなど、夏の炎天下での除草、水管理、どれ一つ取っても手の抜けない大切な作業をこなしてこなければ、実りの秋を迎えることが出来ないのです。

 しかし、何んといっても大切なのが天候です。お天道様の機嫌で品質収量が大きく左右してしまいます。今年は田植え後低温、日照不足が続きヒヤヒヤさせられましたが、幸運にも梅雨明けが平年並みであったことと、夏の高温が当地区の稲の生育に適していたことで品質収量とも満足できる結果となりました。
 そうそう、台風の直撃を免れたことも忘れてはなりません。

 このように農業は天候に左右されることが多くあります。これは人間の力ではどうにもならないことなのです。

 一年の成果が出る9月、10月は楽しみでもあり、また怖い月でもあるのです。なにせ米作りは一年に一度しか出来ないのですから。
 刈取り後、乾燥し籾摺りして玄米に仕上げ、30kg入りの袋に詰めた時、一年の成果が数字として現れます。
 春からの米つくりの良否が答えとして出る瞬間です。