雨と雪の日以外は、毎日行商のおばあさんが来ます。
歳は86歳とのこと、この歳で自転車に乗りやってくるのですから驚きです。
以前はこのような行商の姿が当たり前に見られました。昔は浜で上がった魚を売りに来たのですが、今は仕入れて売りに来ます。
農村と言えども離農した家が多くなり、そこの家族はサラリーマンとなっているので日中家には誰も居なく、鍵がかかっている家が増えました。また大型スーパーやコンビニが出来たことにより、買物はそこで済ませるようになったことなどが、行商や個人商店の衰退に繋がったと言えます。
また行商は辞めれば後継者は無く、それで絶えることが多いのです。このおばあさんは行商の最後の生き残りと言ってもいいでしょう。
またこの行商のおばあさんの会計方法が面白いのです。買ってもお金の支払いはありません。付けておいて1年分を米で清算します。つまり秋になると1年の購入金額分の米を渡すのです。そして記帳しておくのは売り側ではなく買い側(こちら)です。全くの信用貸し商売を昔から続けています。
最近耳が遠くなり、大声で話さないと通じなくまりました。当然そこには会話というコミニュケーションが生まれます。カゴに入れてレジに並ぶという買物とは違う楽しさがあるのでしょう。またおばあさんもそれを楽しみに行商に来るようです。
あとどれくらい続けられるのでしょうか?元気な声でやって来るおばあさんが楽しみなのも事実です。
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